Addiction (3)

「マルス、大丈夫か?」
翌日、トレーニングに顔を見せなかったマルスの元に、夕方、ケビンマスクが訪ねてきた。
「お・・・お前、来るなと言っただろ・・・。」
うつ伏せに横たわりながらそう言ったマルスの言葉には、いつもの勢いがなかった。
「お、お前、相当深くやったんじゃないのか?」
ケビンマスクはマルスに近づくと、いきなり、その傷口に被せてあったガーゼを剥がした。
「て、てめえ、何しやがる?」
マルスは驚いて抵抗しようとしたが、腰の痛みで、体の自由が利かなかった。
「お前、相当深くやったな・・・。でも、お前の傷口、とても綺麗だ。」
ケビンマスクはそう言うと、いきなりマスクを脱いで、マルスの傷口を、舐め始めた。
「うう・・・て・・・てめえ・・・。」
ケビンが舐めると、傷口が沁みて、マルスは呻き声を上げた。しかし、沁みたのは最初だけ
で、慣れてくると、それはある種の心地よさに変わってきた。
「猫なんか、怪我をすると、こうやって傷を治してるんだぜ。」
ケビンマスクが言った。
「ち、おめえは猫かよ?」
マルスはそうは言ったものの、ケビンのなすがままになっていた。

ケビンマスクの舌が、いつの間にか、マルスの傷口以外の部分を這い始めていた。舌は、マル
スの背中を上昇し、ついに、肩、そして、首筋に達した。
「お前、何してるんだ?」
たまりかねて、マルスが後ろを振り返ってケビンマスクを見ると、その目は、爛々と光ってい
た。
ち、こいつ、文字通り、盛りの突いた猫じゃねえか!
マルスがそんなケビンマスクの顔を見つめていると、ケビンマスクが口を開いた。
「なあ、マルス、お前、この前、俺を一度犯しておきながら、何でその後、何もしてこないんだ?
お前がその気になれば、いくらでも犯れるはずだろ?」
「お前、この俺に、犯されてえのか?」
マルスが聞き返すと、ケビンマスクが言った。
「いや、本当は、俺がお前を犯したい。」
「・・・」

いつの間にか、ケビンマスクは、うつ伏せのマルスの体中に、先ほどよりも激しい愛撫を繰り
返していた。マルスも、いつの間にか、それを当然のように受け入れていた。そして、ついにケ
ビンマスクは、後ろから、うつ伏せのまま腰を少しだけ上げたマルスに侵入しようとしていた。
その瞬間、ケビンマスクに、忌まわしい記憶が蘇ってきた。そして、侵入が止まった。
「マ・・・マルス、すまぬ。やっぱ俺・・・ど、どうしてもできねえんだ。」
ケビンマスクが、急に弱気になって言った。
「お、お前・・・。」
マルスは、後ろを振り返ると、不思議そうにケビンマスクの顔を見つめた。
「お、俺、色々と、トラウマがあって・・・。」
ケビンマスクが、いつになく、気弱そうに言った。

「おい、鉄仮面、こっちへ来てみろ。」
暫く沈黙が続いた後、マルスが言った。そして、ケビンマスクを、自分の目の前に座らせた。
「おめえに何があったか知らねえが、まあ、気にすんな。そういうこともあるものだ。」
マルスはそう言うと、目の前で座っているケビンマスクのものを愛撫し始めた。
マルスが愛撫すると、先ほど急に精気を失ったケビンマスクのものは、瞬く間に息を吹き返し
た。
「マ、マルス・・・。」
ケビンマスクが、喘ぎ声をあげ始めた。
マルスは、ケビンマスクのものをしっかりと口に含み、その先端を、舌先で愛撫したかと思うと、
今度は、唇でその幹を締め付けながら、上下に愛撫した。
「マ、マルス・・・もう、駄目だ!」
ケビンマスクはそう言って、マルスの口の中で果てた。

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