My Favorite Pupil〜Wanna make love to a man tonight who
doesn't tell me to go to bed with him tonight〜 (9)

二人が馬鹿話をしていた時に、バニーガールが料理を運んできた。料理をテーブルに並べ終
わり、お辞儀をして戻る際に、バッファローマンに目配せをしたのを、スカーフェイスは見逃さな
かった。
この店の女の子は、いわゆる接客はしないはずなんだが・・・。
「せんせ、すげ〜もてるんだろ?今の子も、先生のファン?」
スカーフェイスが切り出した。
「当ったり前だろ!俺はかわい子ちゃんを喜ばせることにかけては、最強だぜ。」
「その言い方やらしいな・・・。俺、お姉さんには飢えてないけど、やっぱ、お姉さんのつく店に連
れてってもらって、先生が口説くとこ、拝見させてもらいたかったな・・・。」
「おいおい、俺は強引に口説いたりなんかしないぞ。この世界は、急がば回れだ。」
「というと?」
「例えば、大して店に通ってもない客が、お姉さんに向かって、店外デートなんかに誘うのは、
最悪だぜ。だって、客と店外デートしたって、お姉さんには何の特にもならんだろ?通って、同
伴したり指名したりしてやって初めて、お姉さんの利益になるんだ。それを、野暮な奴らは、無
駄な金使わないで手っ取り早く目的を果たそうとするんだが、そんなのは、お姉さんには見え
見えだぜ。適当にあしらわれるのが落ちだ。」
「う〜ん、確かに、普通の客ならそうかもな・・・。でも、先生みたいに、リジェンドのスターなんか
だったら、ただで仕事休んでもデートしたいと思う女の子もいるんじゃないか?」
「確かにそういう場合もある。でも、芸能人やスポーツ選手などのいわゆるセレブ客でも、傍若
無人に、『俺が口説けば当然付き合うよな』って態度で口説きまくってるやつは、陰では嫌われ
てること多いぜ。うちのHFの教官でも、誰とは言わないが、俺が銀座のクラブに連れてってや
ったら、顔真赤にして、一生懸命気に入った女の子口説いてたぜ。まあ、そいつなんかは、単
に遊び方知らない可愛い奴と言ったほうがいいんだが・・・。逆に、そんな奴らが、粋に遊べた
ら、最強じゃねえか!」
「粋ねえ〜。」
「ああ。粋に遊ぶには、まず、金は惜しまず使う。ガツガツ口説かない。長居しない。時々顔を
見せては、次第に向こうが自分に接近してくるようになる・・・こんな駆け引きを楽しむのもいい
ぜ!」
「せんせ、さすがだな。で、その後は?」
「お姉さんが、店外で会いたがるようになったら、あとは大体最後までいけるぜ。でも、ここで
も、ガツガツ焦らずに、あと、ケチケチしないことだ。金がないなら、ある時に、たまに遊べばい
いんだ。ケチケチしながらしょっちゅう会おうとするより、よっぽど効果的だぜ。」
「やっぱ、最後まで行っちゃうんだ?」
「フッ、俺の場合は、そっちも最高だぜ。何なら燕ちゃん、試してみるか?」
バッファローマンのロングホーンが、キラリと光った。
この親爺、セクハラモードになってきたな・・・。
スカーフェイスは言った。
「ククク、先生みたいなデカいのは、遠慮させていただきますぜ。」
「俺のテクニックを、舐めちゃいかんぜ。お前の半分くらいの大きさのかわい子ちゃんだって、
悦んでるぜ。」
「そりゃ、せんせ、生物的に、そういうモノ、受け入れるべく作られているやつと、俺は違うだ
ろ?1週間ドーナッツ椅子生活なんて、ご勘弁だぜ。」
「そうか?俺は、お前がコンクリートリングでアルティメット・スカー・バスターかけた時のケツの
痛さの、千分の一程度で済むと思うが・・・。」
バッファローマンの突拍子もない表現に、スカーフェイスは思わず吹き出した。
「ククク、腹痛え〜!でも、残念だな、せんせ。いずれにせよ俺は、デカい奴に襲われるより、
小柄なかわい子ちゃんに攻められるほが好きなんだぜ。」
「ハハハ、百戦錬磨の別嬪さんは、趣味も凝ってるね。というと、ジェイドのことも食ったんじゃ
なくて食わせたのか?」
「さあな。」
二人は顔を見合わせると、改めて可笑しくなって、吹き出した。

NEXT(10)

トップへ
トップへ
戻る
戻る



inserted by FC2 system