My Favorite Pupil〜Wanna make love to a man tonight who
doesn't tell me to go to bed with him tonight〜 (6)

さて、今度はあの燕だぜ。あいつは、一筋縄にはいかないかもな・・・。
その夜、バッファローマンは家に帰ると、作戦を練り始めた。
あいつは、現在行方をくらましている。どこにいるのかは、HFの連中は誰も知らない。もしかし
たら、ケビンなら知っているかもしれないが、そのことを、わざわざあいつに聞く気にはならな
い。
バッファローマンは、以前、スカーフェイスが自分に携帯の番号を教えてくれたことがあるのを
思い出した。
あいつ、普段は生意気なくせに、なぜか俺には比較的素直だった・・・。HFでも、授業態度が悪
かったためか、首席ではなかったが、俺の授業は素直に聞いていてくれてた。卓越した身体能
力を持っているだけでなく、驚くほど位頭の回転がよく、しかも何でも知っていた。俺も、どういう
訳かあいつのことが気になって仕方なかった。もちろん、あのオーバーボディの頃からだ。
そんなあいつの正体が、えらい別嬪だったので、テレビで見ていた俺はドキッとした。俺は、入
替え戦後に入院していたあいつを、お忍びで何度か見舞ってやった。あいつは、頭もよく、機転
も利いて、話題も豊富なので、話していて面白かった。文字通り「お子ちゃま」揃いの他のHF
の生徒とは、一味違う何かを持ってた。いや、生徒どころか、他の教官連中が持っていない何
かも持っていた。あいつを「燕ちゃん」と呼ぶようになったのは、その時からだ。しかし、ある
日、ヤツは誰にも言わずにどこかへ行ってしまった・・・。
バッファローマンは、自分の携帯電話を取り出して、以前登録したその番号を探し出し、かけて
みる。呼び出し音が鳴る。この電話は、まだ使われているようだ。
呼び出し音が5回くらいなって、相手が出た。
「よ、せんせ、久しぶり。」
出た相手がいきなりそう言ったので、バッファローマンは驚いて電話を落としそうになった。
「なんだお前、いきなりびっくりするじゃねえか!」
「先生こそ、俺にいきなり電話してくるもんだから、びっくりしたぜ。」
「燕ちゃんよ、お前、完治しないうちに病院からいなくなっちまったが、元気になったのか?」
「ああ、もう絶好調だぜ。」
「そうか。それはよかった。ところでお前、俺、お前にちょっと聞きたいことあるので、近いうち
に、ちょっと俺に付き合ってくれないか。お前の好きな店につれてってやるし、もちろん、全部驕
りだぞ。」
「聞きたいことって、なんだよ?野暮な質問なら、答えられないぜ。」
「いや、俺の昔からの親友が悩んでいてな。お前に聞けば、その解決策がわかるんじゃないか
と思ってさ。もちろん、お前と会うのは、HFの教官のバッファローマンではなくて、一人の元悪
魔超人の俺だぜ。だから、今回お前と会うことはHFや超人委員会とは何の関係もないし、奴ら
には何も伝えるつもりはない。だから、遠慮せずに、ざっくばらんに話してもらいたいんだ。」
「何の話かわからねえと、なんとも言えないが、先生とのおデートはOKだぜ!」
「お前、いつがいい?」
「俺はいつでも・・・明日でもいいぜ。」
「なら、明日の夕方の6時に、赤坂の○○ホテルの1階の喫茶店で待っててくれないか?俺が
着いたら、会計もしてやるからよ。」
「せんせ、なんだかんだ言って、そのまま俺をホテルの客室に連れ込むんじゃないだろうな。」
「俺は、そんな野暮な口説き方はしないぜ!それに、お前を力づくで連れ込めるなんて、思って
ないぜ。」
「ではせんせ、明日、楽しみにしてるぜ。」
「俺もだ。お休み、燕ちゃん。」
バッファローマンは、電話を切った。

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