My Favorite Pupil〜Wanna make love to a man tonight who
doesn't tell me to go to bed with him tonight〜 (4)

翌日、HFでバッファローマンはジェイドに声をかけた。確かに、ジェイドは憂いを帯びた目つき
をしており、覇気がない。バッファローマンが声をかけても、どこか、耳に入っていない様子であ
る。
「ジェイド、お前、今日暇か?俺はちょっとお前と話がしたい。」
「べ、別に、構いませんが・・・。」
ジェイドは、やる気のない返事をした。あえて反発して断ったりする気力さえないようだった。」
「じゃあ、これから喫茶店に行こう。これは、HFの教育の一環ではなく、俺の個人的な関心だ。
俺を、HFの教官と思わないで遠慮しないで話して欲しい。」
二人は、喫茶店に入った。
「お前、何飲む?遠慮しないで言ってくれ。」
「申し訳ありません。では、ホットココアでお願いします。」
「パフェやケーキもあるから、食べたかったら、遠慮せずに言ってくれな。」
「大丈夫です。」

二人のテーブルに、ホットコーヒーとホットココアが運ばれてきた。コーヒーを一口口にすると、
バッファローマンが切り出した。
「なあお前、最近やけに元気がないが、何かあったのか?お前の師匠が非常に心配している
ぞ。」
「別に、特に何もありません。」
「では、質問を変えよう。お前、スカーフェイスとの間に何かあったのか?スカーフェイスが入院
中のお前に、何か酷いことをしたわけではないのか?」
途端にジェイドの顔が赤らんだ。何かあったということ事態には、ほぼ間違いないらしい。
「あ、いえ、あいつ、何故突然病院を脱走していなくなっちまったんだと思って・・・。」
「お前、あいつのことが気になるのか?」
「ま、まさか、あんな悪魔・・・。で、でも、あいつ、一度は俺に近づいてきたくせに、なんで、HF二
期生としてやり直さないで、どこかに行っちまったんだろう・・・。」
ジェイドの顔が、また赤くなっている。
「お前、あいつに見も心もズタズタにされたことは、恨んでないのか?」
「ま、まさか・・・。リングの上でされたことは、俺の力不足によるものです。でも・・・ちょっと恨ん
でいるとしたら、あいつが俺に病院でまた嘘をついたこと・・・。一瞬、一緒に正義超人の仲間と
してやり直したいような顔を見せといて、黙って、消えちまった・・・。あいつは、また悪行超人に
戻ってしまったのでしょうか?」
ジェイドはスカーフェイスとの間にあった直接的なことは口にしなかったが、バッファローマンに
は二人の関係は大体予測がついた。あとは、あの燕に直接聞けばよい。
「そうか。燕野郎のことはだいたい分かったぜ。それが、お前が落ち込んでいる理由の一つな
んだな・・・。俺の勘では・・・元悪魔の俺の勘では、あいつはその内お前らと一緒になると思う
ぜ。ただ、超人委員会に頭下げて、始末書書いて、HFで一からトレーニングやり直すなんてこ
と、あの燕が望んでいると思うか?あいつは、正義超人としてあいつの実力が必要とされる状
況になれば、どこからともなく姿を現すと思うぜ。」
「そ、そういうものですかねえ。」
「ところで、ジェイド、もう一つ聞きたかったは、お前の師匠とのことだ。お前、なんで最近師匠
を避けているんだ。あいつ、まじで悩んでいるぞ。」
バッファローマンの口から、師匠のことが出て、ジェイドの表情は豹変した。

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